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YOU
東京都出身。18歳でモデルやミュージシャンとしての活動をスタートし、現在TV、CM、映画と幅広く活躍している。
Feature|2018.10.11
Into the life of a woman /
YOU
年齢を重ねても、冒険するように
おしゃれセンスを磨き続ける
YOUさんのオシャレヒストリーと買い物のポイントについて伺った前編に続き、
後編では、キラリと輝くセンスの磨き方について。
さらには、YOUさんのクローゼット事情や、
オシャレ迷子になりがちな40代女性たちへの
アドバイスもいただきました。
――今のYOUさんのクローゼットはどんな感じですか?
「どう言えばいいかな……秩序がない感じです(笑)。パンツもスカートもトップスもコートも、全てのアイテムがたくさんあります。もちろん、時期ごとに入れ替えてはいるんだけど、それ以上に日々、たくさん買っていますから。常に混沌としています」
――洋服をたくさん買ってみるというのは、オシャレになる秘訣の1つなのでしょうか。
「自分がどんなオシャレをしたいかにもよりますよね。私の場合は、いろんなテイストが好きだし、仕事の時に着る洋服も全て自前だから、洋服が増えちゃうのは仕方ないですね」
――衣装も全て自前なんですね。
「もうずっとそうですよ。自分の好きなものが明確だし、気分屋だから。人に任せるより自分で用意したほうが早いんです。それに、私の場合、衣装っていっても私服と同じ。今日の服も家から着てきたし、この後、テレビの収録にもこれで行くし」
――YOUさんはどんな洋服もカスタマイズしてオリジナルに着こなしてらっしゃるし、いろんなテイストのお洋服を絶妙にミックスされている印象があります。どうすれば、そういったセンスは磨かれるものでしょうか?
「それはわからないです(笑)。誰でも自分の好きなものを自由に着れば、自然とオリジナルになるものだと思うし。時代はずっとミックスファッションだから、いろんなテイストやブランドの洋服を着るのは普通のことだと思いますけどね」
――それをどう合わせるかは、センスを問われますよね。
「そうですね。ただ、私にセンスはあるのかわからないし、それは磨こうと思って磨けるものではないかなと。好きな舞台を見るとか、美味しいご飯を食べるとか、無意識で行っていることの積み重ねは、自分の表面に現れるものなんだろうし、いわば、それがセンスなのかもしれないけど。別に意識してコントロールできないものなんじゃないかなぁ。私は、オペラやバレエも含めて、舞台全般をけっこう観ているほうだと思うけど、それも好きだから観ているだけ。センスを磨くためとかじゃない(笑)」
――なるほど。
「ファッションは何でもアリだし、ノールールですね。洋服のデザイナーをやっている友達が多いから、コレクションに足を運ぶことも多いし。ファッションに対する美意識とかアンテナが高い人たちが身近にいるからか、“ラク”とか“無難”だからという理由ではファッションは選ばないかな」
――40代に入ると、着心地とか体型カバーとかもファッションに求めてしまいがちですが。
「え、そうなんですか? みんな体型に合わせて洋服を選んじゃう感じなの? 着たい洋服に体型を合わせるんじゃなくて?」
――多くの40代は、そうかもしれません。
「もちろん、おしゃれを楽しむのも放棄するのも自由。無難なものを選ぶのも、体型カバーを重視するのも自由ですけどね。せっかく洋服着るのならば、冒険心とか意欲はあったほうが楽しいよね。少なくとも私はそうです。単純に洋服が好きですから。でも、このfilageのニットもファッションに意欲がある女性たちこそ、選ぶんじゃないかな。一見、シンプルに見えるけど、実は挑戦しているでしょう。ディティールが凝っていたり、生地も色もこだわりがありますよね。そういう洋服って選ぶのが楽しいし、おしゃれの意欲が湧いてくるから良いと思いますけどね」
――ありがとうございます。最後に、おしゃれ迷子になりがちな40代女性にアドバイスをお願いできれば。
「アドバイスなんてないですよ(笑)。私の場合は、ファッションに限らず、人生の夢や目標はもちろん、ルールみたいなものが何もないんですよね。オリンピックを目標にするアスリートならまだしも、私の仕事はそんなの決めてもその通りには行かないし、窮屈に感じるだけから。それと一緒で、自分のファッションも決めつけなくて良いかなと思ってます」
――それは年齢とか、好きなテイストとか、似合うものなどを決めつけないということですか?
「私はそう。何事も限定すると、視野が狭くなりそうで嫌なんですよね。人の人生やファッションは知らないし、責任は持てないですけど(笑)。自分の好きにするのがいちばんだと思いますよ」
インタビューが終えると、再びfilageの秋冬コレクションを手に取りながら眺めていたYOUさん。その言葉の端々からは、洋服への絶え間ない愛が感じ取れた。
「まぁ、ファッション全般がずっと好きだし、自分も作っているから、ファッション業界も気になりますよね。ファストファッションも高級ブランドも好きだけど、こういう丁寧に作られたブランドは素敵だなと思います」
Text 芳麗 / Photo 五十嵐瑛仁
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